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住宅コンサルタント 野中先生の「不動産投資のよくわかる」コラム

03東京オリンピックと不動産の資産価値

東京五輪の経済効果は

2020年の東京五輪開催が近づいてきています。2017年10月には残り1000日となり、東京日本橋ではイベントも行われました。混雑緩和のために、開会日前日と当日の7月23日、24日、そして閉会式の8月10日を祝日とする案の検討も進んでいます。
東京五輪はスポーツの祭典でありますが、その大きな経済効果にも注目が集まっています。東京都が2017年3月にまとめた試算よると、2020年東京五輪・パラリンピックが全国に及ぼす経済効果は、誘致が決まった2013年から大会10年後の2030年までの30年で約32兆3千億円としています。このうち都内に約20兆4千億円、さらに都外の地域にも約11兆9千億円の経済効果があると試算していています。
つまり、東京五輪は東京都内だけなく、周辺地域にも大きな経済的な影響を与える事が分かります。

オリンピックによる再開発と住宅需要の増加

東京五輪の影響もあり、都内各地で大規模な再開発が進められています。こうした再開発により企業誘致が行われて就業人口が増加すれば、東京のみならず横浜エリアにも住宅需要が増加します。つまり東京五輪開催に伴う「再開発の増加」が住宅需要にとって重要なポイントとなる訳です。
現在、大規模な再開発が行われている主なエリアの駅は
・品川(山手線の新駅を含む)
・東京
・渋谷
・虎ノ門
などを中心に広範囲なエリアが挙げられます。
いずれも横浜から電車1本で行ける立地にあります。
またこうした都内の再開発に加えて、横浜「みなとみらい21」地区などの大規模な再開発も進んでいます。東京上野ラインや東海道線などで「横浜」や「川崎」などから東京都心部にアクセスしやすくなっています。東京五輪による経済効果は都内だけでなく、横浜エリアにも大きな影響を与えると考えられます。

上昇を続ける東京・横浜の地価・マンション価格

こうした再開発が進んでいることもあり、地価上昇エリアも多くなっています。国土交通省が発表した2017年の基準地価(7月1日現在)よると、東京都の地価は住宅地で1.9%、商業地で5.0%の上昇、神奈川県では住宅地は0.1%の下落、商業地は1.6%の上昇となりました。神奈川県の商業地地価は5年連続の上昇です。商業地では横浜市の地価2.7%、川崎市では3.2%の上昇となり上昇率も拡大しています。
ワンルームマンションの多く建設される商業地の地価が上昇傾向となり、特に横浜・川崎などの主要駅周辺の地価が大きく上昇しました。
地価の上昇は都心部を中心に上昇を続けており、周辺にも地価上昇が波及しているようです。
マンション価格も上昇傾向にあります。首都圏で発売された投資用マンションは、2016年1~6月には2,754万円で前年比45万円(1.7%)の上昇、平方メートル単価は111.3万円で同5.5万円(5.2%)の上昇となっています。

2017年基準地価
地域別対前年平均変動率の推移
住宅地 商業地
平成28年 平成29年 平成28年 平成29年
東京都 1.6 1.9 4.2 5.0
 東京都区部 2.7 3.3 4.9 5.9
神奈川県 △ 0.1 △ 0.1 1.4 1.6
 横浜市 0.9 0.9 2.5 2.7
 川崎市 0.9 1.1 2.8 3.2

<国土交通省「平成29年都道府県地価調査」>

東京五輪後にマンションの資産価値は落ちるのか?

このように東京五輪に向けて地価・マンション価格が上昇しています。しかし東京五輪が終了したら、地価やマンション価格が下がってしまうのではないかという「2020年問題」を不安に思っている方もいらっしゃると思います。その点について考えてみましょう。
まず、不動産の資産価値はすべてそれぞれ特徴があり、同じではありません。都心部の一等地にある高額物件に関しては、価格が急激に下がる可能性は少ないと言えます。
またターミナル駅へアクセスのよい駅を最寄り駅とするエリアや、都心にアクセスの良いエリアなども資産価値が保たれやすいと言えます。
重要な事は東京五輪に関連する再開発によってそのエリアの利便性が急激に上昇し、不動産の資産価値が上昇しているという事です。
整備されたインフラは東京五輪後も利用され、利便性は継続します。また多くの再開発は東京五輪終了後も引き続き行われるので、東京エリアの資産価値の持続性が維持されるのではないでしょうか。
横浜市では「みなとみらい2050プロジェクト」など、東京五輪後の発展についても検討が進められています。
また、リニア中央新幹線の開通も2027年に品川-名古屋間、2037年には名古屋-大阪間が開業予定であるなど、東京五輪終了後に完成するプロジェクトも多数あります。
バブルのような、実態がないのに価格だけが上昇している状況とは異なる訳です。

第1回東京五輪と万博、高度経済成長の関係

次に東京五輪と経済成長について考えてみます。前回の東京五輪は1964年(昭和39年)10月10日(後の体育の日)から10月24日にかけて開催されました。また、1970年には大阪万博も開催され、日本の「高度経済成長」に寄与しました。この時期には東海道新幹線や東名高速道路、東京タワーや首都高速道路などのインフラが整備されて、東京エリアなどの利便性も上昇していきました。
その後は東京五輪が終了しても経済成長が止まることはなく、一気に経済成長が加速していきました。

第1回東京オリンピックと経済成長
出来事
1964年(昭和39年)10月 第1回東京オリンピック
1970年3月 大阪万博
1954年(昭和29年)~
1973年(昭和48年)
高度経済成長

今回(2020年)の東京五輪終了後は、大阪万博の開催も検討されています。さらに東京五輪に続いて大阪万博が決定すれば、かつての高度経済成長の時のように日本の経済的な発展も大きく影響を与えると考えられます。日本経済の成長は東京五輪が終了しても続くのではないでしょうか。過去の五輪開催の例を見ると、ロンドンオリンピックなどでは、大会終了後も不動産価格が上昇している例もあります。

横浜エリアでもオリンピック競技が開催予定

オリンピックの会場は東京が中心ですが、横浜エリアでもサッカーや野球の試合が予定されています。
横浜市港北区の「日産スタジアム(横浜国際総合競技場)」ではサッカーの予選が行われる予定となっています。また関内駅前の「横浜スタジアム」では野球・ソフトボールが主会場として競技が行われる予定です。ほかに江ノ島ではセーリング競技が行われる予定です。
横浜スタジアムはオリンピックに向けて改修が行われ、座席数の増築や観覧席の新設などが予定され概算費用85億円となっています。横浜DeNAベイスターズは3月にスポーツで横浜のまちづくりに貢献する「横浜スポーツタウン構想」を打ち出し、旧関東財務局横浜財務事務所が「THE BAYS(ザ・ベイス)」としてフィットネスや飲食店、スタジオなどに整備されるなど、地域的な開発も計画されています。
オリンピック開催前の2019年には日産スタジアムでラグビーワールドカップ決勝戦が行われます。
横浜エリアではこうした大型スポーツ施設も多く、当然のことながら多くの集客が見込まれ、今後横浜エリアにおいてもワンルームマンション用地と競合するホテル用地の取引もますます活性化するでしょう。
特に高級ホテル等が建設されることにより、地域のブランド力がさらに向上し、不動産の資産価値も注目度もさらに上がるのではないでしょうか。

五輪その後の発展も見据えて

前回の東京五輪開催に当たっては、大規模なインフラ整備が進んだだけではなく、放送においてはカラーテレビの普及や衛星生中継の実施、また成長産業の一環として警備の拡充、また東京五輪の選手村の大食堂を参考にその後多くできた外食産業(ファミリーレストラン)など、様々な発展や影響もありました。
今回の東京五輪においてもロボット・AI、生体認証などの技術がより向上、また成長産業として観光・情報・通信、さらに日本の食文化として和食のブランド力のアップなどがあります。
これらの中で、今後不動産業界に影響を及ぼすのは建築現場での職人の不足を補うロボットやIT技術、また東京・横浜などの観光スポットなどもインバウンドの増加によりさらに注目を浴び、地価にも影響を与えるでしょう。
2020年の東京五輪は決してゴールではなく、都市再生や技術革新の大きな流れの中での一通過点として見ていくべきであります。

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